ぎっくり腰で痛めやすい箇所
仙腸関節の捻挫
この場合は、腰というよりお尻に近い方に痛みがでます。
また仙腸関節を痛めると、骨盤の上にある筋肉を緊張させて痛みを出させたり、脚の方まで痛みや痺れを出させる事もあります。
また、骨盤ベルトで圧迫すると楽になります。
腰椎の損傷
この場合は、背骨(腰椎)の捻挫です。主に腰の中心部が痛みます。
また背骨沿いの筋肉を緊張させて痛みを出させたり、脚の方にも痛みを出したりします。
背筋や筋膜の損傷
この場合は背筋の肉離れのような症状です。
不良姿勢によって固まった筋肉が無理に伸ばされ 痛めた状態です。
私たちの見る限り腰椎や仙腸関節にまったく問題がないのに筋・筋膜を損傷した例をほとんど知りませんから、大なり小なり仙腸関節あるいは腰椎の捻挫が合併しているものです。
ぎっくり腰は一度引き起こすと、何年後かに再発している方が殆どです。伺ってみると、その際にしっかりと施術、その後のケアをしていない方がほとんどでした。動けないほどのつらさを味わった方は定期的なメンテナンスをお勧めいたします。
痛みが落ち着くまで‐すぐに良くなるの?
1か月で元の生活が送れるようになる方が多いです。
1か月も激痛が続くの!?
いいえ、ずっと強い痛みが続くわけではありません。
おおよそ3日間で痛みのピークが来て、1週間で落ち着き始めます。
負傷直後~1か月の間に痛みの強さや感じ方は変わってきます。
ぎっくり腰は関節の捻挫や筋肉が損傷し、傷口が出来ている状態です。
傷口の修復過程により痛みが変化してきます。
各段階での症状経過と当院での治療方法
・負傷直後~3日間
傷口の炎症が強く出る期間です。ここが痛みのピークです。
周囲にも炎症が広がり、全体的な痛みを感じます。
炎症を抑えるために冷やすこと、安静にすることが必要です。
この時期に詰めて当院で施術が出来ると、傷口の回復が早めることが期待できます。
・1週間
徐々に痛みが緩和してきます。
周囲の炎症が落ち着き、傷口のみの部分的な痛みを感じます。
痛みによる緊張に加え、安静にして動かさなかったことにより、周囲の筋肉が固まってしまいます。
元々の痛みとは別に、周辺部分が痛くなってくることがあります。
周囲の筋肉(臀部や背部)を緩めることで、周辺部分の痛みの緩和と傷口の負担減が期待できます。
・1か月
傷口が修復し、部分的な痛みは感じなくなります。
ここからは慢性腰痛になり始めますので、再発防止に向けて動いていきます。
周囲の筋肉の硬さを取り、関節の柔軟性を上げます。
ストレッチなども積極的にしていきましょう。
ぎっくり腰の原因 – 心当たりありませんか?
ぎっくり腰の原因ぎっくり腰は急激に痛みが出たように感じますが、それに至るには日々の疲れの積み重ねによって引き起こされています。
つまり、ぎっくり腰は常日頃の腰への負担に悲鳴を上げた腰の訴えといえます。
その主な原因としては普段の姿勢によって「骨盤」や「背骨」がゆがんでしまい、腰にかかる負荷がアンバランスになる事が挙げられます。
一部の筋肉に常に負荷がかかった状況が続くことによって、
負荷がかかり続ける筋肉は疲労を蓄積し、遂には限界を超えて「ぎっくり腰」となるのです。
このような理由から、当院では腰だけではなく、下肢や背中の方から施術をしていきます。痛みが出ている場合は、腰は触ることが難しい事も多くありますので、痛みを悪化させないようにすることを大前提に施術をしていきます。
ご自宅で出来るぎっくり腰の対処法
ここでは自宅での対処法をお教えしましょう。
もちろん専門家に診てもらうのが一番確実ですし、間違いのない方法ですが、立ち上がることや歩く事ができない方は、ご自宅で安静にしていた方が良い場合もあります。
一度お電話いただければアドバイスさせて頂きますので、お気軽に連絡ください。
1)氷水で冷やす。
炎症が強い時は温めてはいけません。ですからお風呂もやめておくのが無難です。
ぎっくり腰は捻挫や肉離れのようなものと考えていただければ、なんとなく冷やすことが大切なのはわかっていただけると思います。
◎冷やす方法
氷のうやビニール袋に氷(9割)と水(1割)を入れ、患部に10~20分あてます。
できるだけ痛みの少ない姿勢で氷のうをあててください。
さらしなどで腰に縛り付けるのがいいでしょう。これを2~3時間置きに一日3回程度できればより早く痛みが減るでしょう。3日程度は続けてください。
2)楽な姿勢で休んでください。
一番痛みの少ない姿勢を探してもらい、その姿勢で安静にして下さい。
無理に良い姿勢にする必要はありません。痛みが取れてから、姿勢は調整出来ます。
まずは楽な体勢でゆっくり休んでください。
3)さらしやゴムベルトで固定する。
お尻の痛いタイプは、骨盤をさらしやゴムベルトで締めると仙腸関節が早く治ります。
腰椎や背筋の痛みがつよい場合はさらしを巻くのがいいでしょう。
テーピングができる人がまわりにいるなら、その人にお願いしてもいいでしょう。
4)痛みが取れたらストレッチ
炎症が治まると、ズキズキしていたい状態から張って痛い状態に変わって来ます。
そのような状態になってきたら、徐々にストレッチなどの運動療法が有効です。
手っ取り早くできて効果が大きいのは、お尻のストレッチをすることです。ただ、ストレッチには限界があります。筋肉がある一定以上固まってしまいますと、ストレッチでは伸ばしきれなくなります。
また、無理をし過ぎると再発することもあるので、早めに施術を受けていただくことをお勧めいたします